ビギナーの方へ
ボートダイビング講座
沖合にあるダイビングポイントまで行くボートダイビング。
ビーチダイビングとは違い重たい器材を背負っての移動がなく、よりバリエーション豊富な水中世界を楽しめます。また、コンディションの悪い時でも穏やかな場所へ簡単に移動できる利点もありますが、ボート上は他のゲストやスタッフみんなの共有スペースになり、ちょっとしたことで不快な思いをすることもあれば、安全性が奪われてしまうこともあります。ここでは、ちょっと気になるボート上でのマナーをご紹介いたします。
ダイビングボートには、様々なサイズやレイアウトのものがあり、環境による多少の違いはあるもののボートダイビングの手順は比較的共通しています。このページを一読いただくと、ボートからスムーズにダイビングできるようになり初めてのボートダイビングでもすぐに慣れることができるでしょう。
ボートダイビングの魅力
ボートダイビングは、ポイントに到着する前からボートに乗った瞬間から始まっています。ボートに乗っていること自体がレクリエーションであり、ダイバーや友人たちと一緒に楽しい時間を過ごす最高の方法です。
ダイビングポイントにてダイビングをするには、そこまで泳いでいくか、ボートで行くかしかありません。当店では、台風などの海況不良がない限り、ボートにてダイビングを行います。ボートダイビングの魅力はビーチからいけないポイントでダイビング出来ること。ビーチでは見られない大物がいたり、珍しい生物がいたりサンゴが元気だったりとメリットは多いです。
ボートダイビングのメリット
- 長い水面移動をしなくてすむ!
- 器材を背負って歩かなくていい!
- 砂に足を取られたりすることがない!
- 器材を運ぶのに何度も往復しなくてすむ!
- ボートから海を眺めるだけでも癒される!
ボートダイビングのマナー
ダイビングポイントへは近いところでボートで5分、遠い所では1時間程度です。参加したその日に初めて会ったダイバーたちと一緒に船に乗り、一緒にグループを作って潜ったりすることもあります。お互いが1日気持ちよくダイビングする為には、時間を厳守したりもたもたしないで器材セッティングするスキルが必要になったりといろいろなマナーが大切です。
石垣島のボートダイビングは、移動中器材を装着しないのが一般的です。船のスペースには限りがあり、アンカーや、ロープ、ウェイト入れ、軽器材入れ、その日潜る本数分のタンクなど、常にたくさんの荷物や器材を積んでいます。こうしたものに加えて個人の器材があるので散らかしておくと、誰かが踏んづけて足を切ることや、躓いて転びケガをする可能性が十分に考えられます。安全面を考える上でも船上では整理整頓が必要です。また、器材をいい加減なところに置いておくと何かの拍子に海に落ちてしまう事も考えられ、器材だけでなく、高価なカメラやコンピュータを落としてしまったら…考えただけでもかなりショックです。
※荷物の管理はあくまで各自の責任。貴重品などなくしたら困るものは出来るだけ船内に持ち込まないようにしよう。
ボート上での自分の居場所は?
さぁ乗船!!でも自分はどこにいたらいいのでしょうか??
永吉号や百恵号にはお客様用のイスがありますので、そちらへお座りください。
なお、移動中に船縁に腰をかけたりするのはとても危険です。落下する可能性や、接岸する際に手をかけていて指を挟む恐れがあるので絶対にやめましょう。また、ポイントに到着する直前は、スタッフが準備に動き始めるので邪魔をしないようにアンカーやロープの収納場所付近、作業スペースには近づかないように心掛けましょう。
ダイビング器材の置き場所は??
当社の船はダイビング専用ボートになるので移動中の置き場所は決まっています。
永吉号では、重器材は両サイドに寝かせて置き、軽器材専用入れがあります。カメラ入れの桶も日影に置いてあります。百恵号では、中心に寝かせます。重器材の上に軽器材やウェイトを載せなるべくコンパクトになるよう心がけています。カメラ入れの桶も日影に置いてあります。
自分の荷物は自分で管理
永吉号、百恵号は共有の荷物入れがありますので、荷物は必ずBOXの中へ。永吉号では、棚もありますので、簡単なタオルなどはこの棚でもOKです。
※貴重品、大金、高級時計、ピアス、指輪、ネックレスなど、失くしたら困るものは船上に持ち込まないようにしましょう。
初めてのボートダイビングシュミレーション
< ボートに乗船します >
乗船時は慌てずスタッフの指示に従い一人ずつ乗船します。足元が濡れていて滑りやすいこともあるので、転倒に注意します。航行中はイスに着席です。立ち歩いたりはしないようにしましょう。
よく船縁に座る方がいますが何かの拍子に海に落ちてしまう事もあり危険ですので、必ず船の内側の決められた場所に座るようにしましょう。
< 船舶の説明を受け、出航 >
船舶の設備、航行中の注意、スケジュール、安全についての注意事項、安全装備など説明後、いよいよ出航です。
< ポイント到着後、ブリーフィング >
ポイント到着後、ブリーフィングをしっかり聞いてください。
ダイビングポイントの紹介、コンディション、エントリー・エキジット方法、コース、見所、潜水時間、最大深度、ハンドシグナル、残圧の確認、離ればなれにならない方法、はぐれてしまった場合の方法、緊急手順について、危険などについての説明を致します。
< バディ同士器材を装着しエントリー >
船上は揺れることもあるので、器材の装着には十分注意して行いましょう。
ビギナーダイバーによくあることですが、フィンの装着は最後です!!エントリー方法は、永吉号はジャイアントストライドエントリー、百恵号はバックロールエントリーになります。エントリー時は、先にエントリーした人の上に落ちないよう細心の注意を払いエントリーしましょう。
※体験ダイビングの場合はスタッフがしっかりサポートしますのでご安心ください。
< 潜降 >
ボートから水底まで潜降ロープがおりています。潜降ロープに沿って水底まで垂直に潜降します。ある程度の深さまで行ったら水底の地形に沿って移動します。少しずつ慣れてきている方は潜降ロープを視標としても使ってみましょう。ロープを伝って潜降したり途中でロープに捕まってしばらく止まったりすることも出来ます。もちろん、自由潜降できる方はバディコンタクトを維持して方向を見失わないように潜降しましょう。
< 浮上 >
深度5mで3分間の安全停止を行い安全停止終了後、1分間に18mを超えない速度で浮上します。石垣島のダイビングスタイルは基本的に船から潜降し船下から浮上してくるスタイルが主流です。
石垣島でのドリフトダイビングは限られた場所にて行います。船に頭をぶつけないよう水面を見上げて浮上します。船にはプロペラが付いていますので注意が必要です。常にプロペラから十分に離れた位置にいるようにします。必ず水面を見上げて浮上します。潜降に使ったのと同じロープを伝って浮上します。流れなどもなく、ロープ無しで浮上できる方は、ボートのすぐ後ろや真横に浮上しても構いません。
< エキジット >
浮上後は浮力を確保し完全にエキジットするまでマスクやレギュレーターは必ず咥えておきましょう。ボートダイビングでは、船に上がる順番は、船に近い人からエキジットします。フィンはスタッフがはずします。カメラは船上にいるスタッフ、もしくはバディに渡しましょう。
この時の注意ですが、誰かがハシゴを登っているときは真下で待つことは厳禁です。船が揺れ足元が滑り登っている最中のダイバーが器材を背負ったまま落ちてくることも予想されます。安全の為にも次に船に上がる人はハシゴの脇で待つようにしましょう。また、ハシゴに捕まっているからといって油断は禁物。浮力確保とレギュレーター(呼吸)の確保は忘れずに!!
< 船上に上がったら >
次にエキジットしてくるダイバーの為にエキジット後は速やかにスペースを空けてあげましょう。使用したダイビング器材をそのままエキジットエリアに放置しておくと次の人の妨げとなり危険です。船の定められた場所にしっかり器材を固定し置いておくように管理しましょう。ボート上では器材を散らかさない、まとめて置くのがマナーです。くれぐれもあっちにフィン、こっちにマスクと、散らかすことの無いように心がけましょう。
< 港に戻って降りるまでがボートダイビング >
下船時も細心の注意を払いましょう。器材はメッシュバックにまとめ、カメラはバディやスタッフと手渡ししてもらうことが無難です。また、岸壁は非常に滑りやすく、潮の干満によっては岸壁と船のデッキとの高低差が大きくなることもあります。スタッフの指示をよく聞いて安全に船から降りることを心掛けましょう。
船酔い対策
船酔いの原因は人それぞれ。原因を追究するのはとても難しい事です。しかし船酔いになりにくくするための予防は可能です。特に体調がすぐれないと船酔いしやすくなります。前日の寝不足や、疲れ、二日酔い、空腹などで潜らないようダイビング前の健康管理を怠らないようにしましょう。船酔いしやすい人は、前夜のお酒はやめましょう。睡眠時間をたくさんとって体調を整えることが大切です。当日の朝は吐くことを恐れ抜いてしまうのはよくありません。当日の朝は消化の良いものを腹八分目に食べてください。朝食を摂ったかどうかは、万が一の漂流の時に生死の境になることもあります。柑橘類は胃酸を増やし吐きやすくなるのでお勧めしません。とても酔いやすい方は、天候が悪く船の揺れが予想され場合は無理をせずに諦めたほうが無難です。無理をおして乗船しても介護する人も大変ですしダイビングも楽しくありません。
船上でも細かい作業などはなるべくしないようにし、乗船時スタッフに申し出て頂くことで、なるべく波の弱い場所を移動し、船を停泊させるときは島影の風の当たらず波の無い場所を選びます。もしくは離島に上陸することも考慮します。どうしても船酔いにストレスのある方は半日コースでの予約も可能ですので、一度問い合わせください。
当店のコースは全てボート開催になります。少しでも不安のある方は酔い止めの服用をお勧めいたします。石垣島にも数件のドラッグストアはありますが、朝一はほとんど営業していません。前日までに準備することをお勧めします。酔い止めと言ってもたくさんの種類があり出来るだけ眠くなる成分の入ってないものが好ましいです。 酔い止め薬はお迎え時間の30分前までに服用してください。特に不安のある方は、就寝前に服用するとなお効果があるそうです。
※医薬品になるので当店でのご用意はありません。自己判断のもと服用をお願いいたします。
- 普段からできる船酔い撃退法 -
一番簡単にお手軽にできる船酔い撃退方法は、目をつぶって下をむきながら毎日5分間ブランコに乗ることです。または、その場でぴょんぴょん飛んで右回りに3分間、1分休んで左回りに3分間回るという方法も有効だそうでこれを一か月行えばかなり酔わなくなるそうです。
ボートダイビングでのリスク
ボートダイビングでは、すぐには帰って来られないというリスクがあります。移動時間を1時間かけて向かったポイントであれば、万が一何かあった時は1時間かけて帰ってこなければならない事も考えられます。
海上保安庁や救急隊員はすぐには来られません。
ケガ、体調不良、船酔い、熱中症といかなる体調変化にも気を付けましょう。
喫煙者へのお願い
船上では分煙の心がけをお願いいたします。
喫煙場所は風下になる場所でお願いしております。
タバコを吸わないゲストは、臭いや煙にかなり敏感な人も多く、それが原因で船酔いなども考えられます。風下や風が抜けるところでお願い致します。同乗の方に迷惑にならないようお願いいたします。わからない時はスタッフに聞いてください。また、スプレーの日焼け止めの方も風下にてお願いいたします。